このページでは管理人が探し出した様々なタイプの「オープンタスク」(「紹介します:オープンタスク」参照)の例題を掲載してゆきます。掲示する問題は、 TRIZの祖アルトシューラが使っているもの(ただし、少し加工します)から始めて、 TRIZとは無縁の著作・記事から取材したもの、はては管理人自身の経験に基づくものなど種々雑多になります。元々の出所が確認できないTRIZの古典的問題を除いて、できるだけ現実に即した内容(つまりは、現実はこうだったという「解答例」のある問題)をあげてゆきたいと思います。(各月1日と16日更新の予定)
読者の皆さんには、ふるって解答(案)をお寄せいただきたいと期待します。真剣な解答をお送りいただいた読者には上のカッコ内に記載した意味での「解答例」をお送りいたします。お問い合わせのページからお送りください。
なお、2015年に掲載したオープンタスクについては「考え方と解答例」を掲載しています。考える時間をおくために、問題から解答例へリンクをつけることはあえてせずに、一手間かけて新しいページを開いていただくようにしました。悪しからずご了解ください。今後も古いものから順次追加してゆく計画です。これについても、疑問、不満を含めて皆さんのご意見を歓迎いたします。
自宅にお客様を招待した時に、だれかがうっかりして真っ白なテーブルクルスにワインをこぼしてしまう。いかにもありそうなことですね。こぼしたのが誰にしても、せっかくの招待に気まずい雰囲気が生まれてしまいます。
家庭用品のメーカーの立場で、気まずさを柔らかくほぐしてくれるアイデアを提案してください。
下記のページを参考にしました。
健康維持のため、あるいはきれいな体型を保つため、スポーツクラブやスポーツジムに通う人はたくさんいます。
しかし、経験のある方もいらっしゃるかと思いますが、忙しい生活の中で定期的にジムに通うのはなかなか難しいことで、入会する時点ではやる気に満ちていても、次第に通う頻度が少なくなっていき、やがてはまったく足が遠のいてしまう、というケースはけして珍しいことではないでしょう。
ジムの経営者としても、せっかく入会してくれた会員がジムに来てくれなくなってしまうのは残念なことです。
そこで様々な工夫をするわけですが、例えば、たくさん通った人はその分利用料が安くなるような仕組みが考えられます。具体的な内容には違いがあるとしても、多くのクラブやジムが何らかの形でこのような方式を採用しているのではないでしょうか。
しかしこのやり方は、ジムの収入に直接関わるものですから、適切な料金設定をするのは容易なことではありません。
たくさん通う会員が増えれば増えるだけ、実際に支払われる一人一回あたりの平均利用料(いわゆる客単価)は下がってしまいます。通常料金を上げることでそれを取り戻そうとすると、新規会員の獲得が難しくなります。かと言って割引率を下げたのでは、会員の通う意欲を高める効果が薄れてしまいます。
また、ジムに通う回数によって割引がつく仕組みでは、ハードなトレーニングをするつもりの人にはいいでしょうが、ほどほどな頻度で運動をしよう思っている人にとっては、メリットをあまり感じられないかもしれません。
どのような仕組みを作れば、ジムの収入に大きな影響を与えることなく、会員が自発的に、適切な頻度でジムに通ってくれるようになるでしょうか。
下記のサイト等を参考にしました。
働き方の多様化に伴い、オフィスで働く人々の服装にも変化があらわれています。業界にもよるでしょうが、男性に限っても従来通りのいわゆるビジネススーツではない、よりカジュアルな服装があたり前の職場も増えています。
カジュアルな服装となると、“スーツとネクタイ”の場合と比べて服のバリエーションを増やす必要がありますし、オフィスで働くビジネスマンは比較的購買力がある層と言えますから、百貨店の服飾担当者にとってはこの変化は販売促進のチャンスです。このチャンスをうまく捉えたいと思います。
男性、特に一定以上の年齢の男性のファッションに対する傾向をふまえて、何か良い販売方法がないか、考えてみてください。
下記のページを参考にしました。
通信販売で商品を販売する際にはカタログなどに掲載する商品の画像を魅力的に作ることが売上げを伸ばす決め手になります。このため、通信販売会社ではテレビコマーシャル、通販カタログ、チラシなどに使う商品の写真撮影をプロに委託するのが普通でした。
あなたが経営するA社はこうした撮影を行うプロのカメラマンを対象にして撮影用の照明機材を販売してきました。
ところが近年、急激に増加したオンラインショップでは新しい状況になっています。
オンラインショップは、経営する立場からすると、実店舗やカタログを使った通信販売より手軽かつ低コストに店が開けることがそもそものメリットです。いきおい、大きなコストをかけてプロのカメラマンに商品の写真撮影を依頼することを避け、ショップの運営者が自分で撮影した写真を掲載することになりがちです。結果として、多くのオンラインショップで掲載される商品写真が雑で、その商品の魅力を伝えきれていません。デジタルカメラの普及により商品の写真を簡単に撮影してWEBに掲示できるようになったことが、この傾向に拍車をかけています。
こうした状況のなかで、A社の経営者であるあなたはどのような新しい狙いをもって事業を展開しますか。
下記のページを参考にしました。
ヨーロッパ、南北アメリカ、アジア、オーストラリアに多数の工場をもって世界各地で大型の機械を製造販売する日本のメーカーがありました。この会社の経営者はロシアの経済体制が大きく変化し始めた1995年この国に小規模な会社を設立したいと考えました。将来本格的な工場を建てて生産を始める準備段階として、ロシアでの会社経営の経験を得ることと、将来の工場で使う部品の生産拠点を作ることをが目的です。外国企業が過半数の株式をもつ生産会社の設立は許されていなかったので、準備段階の会社はロシアの会社との合弁企業にする計画です。
しかし日本ではロシアでの合弁企業の経営はリスクが大きいと考えられていました。会社が軌道に乗って利益が出るようになると、ロシア側が様々な手段を使って経営を支配するようになり日本側は経営権を奪われるケースが複数報告されていたのです。
リスクを最小限度にして合弁会社を設立するアイデアを考えてください。
南の島に優れた空手家がおりました。
彼の名声を聞いた島の王は自分の目の前で技を使って島一番の猛牛を打ち殺して見せるようにと命じました。空手家は自分の技は身を守るもので、相手を殺すためのものではないと言って命令を断ろうとしましたが王は許してくれません。仕方なしに命令に従うことにしましたが、準備のためと言って10日の猶予をもらいました。
なんとか牛を殺さずに済む方法はないでしょうか。
下記のサイトなどで紹介されている逸話を元に、一部設定を補足して問題を作成しました。
自動車よりもオートバイで採用例が多いようですが、燃料の補助タンクというものがあります。
メインのタンクとは別に小さなタンクをつけておいて、万が一メインのタンクの燃料を使いきってしまった時に、エンジンへの燃料の供給元を補助タンクの方に切り替えて、ガソリンスタンドなど燃料補給のできる最寄りの場所までの少しの距離を走りきれるようにするものです。
問題は、補助タンクを利用した際に燃料を補給しておくことを忘れてしまいがちなことです。普段はメインタンクの燃料が残り少なくなった時点で給油を行うので、(用心深い優良ドライバー/ライダーであればあるほど)給油の際に補助タンクを意識することは日常的ではないからです。
自動車(オートバイ)の設計者の立場から、このような補助タンクの給油忘れを防ぐ方法を考えてみてください。
動力機関としての水車は紀元前2世紀ごろから使われています。
さて、あるところに水車を使って粉を挽くことを生業にしている職人がいました。図1のような下射式水車を使っていますが、この型の水車は車が水の中に浸かっていて水の抵抗を受けるため効率が良くありません。
そこで、上流に堰を作って樋を通して水を引く投資をして、図2の型の上射式水車に交換したいと考えています。この型は水の抵抗で水車の回転を邪魔されることがないので効率が良いことは広く知られています。しかし、単純に変えてしまうと水車の回転方向が逆になってしまいます。こうなると粉挽き小屋の中の歯車機構を全て作り直さなくてはなりません。樋の水路を大きく回して反対の下流側から水を落とすのにも追加の投資が必要です。投資の金額があまり大きくなるのでは商売が成り立ちません。
水車の回転方向を変えないで上射式水車の利点を利用できる方法を考案して職人を助けてあげてください。(通常の上射式水車より少しだけ効率が悪くなることはかまいません。)
(ウィキペディアより)
江戸時代の日本のお金の流れの大動脈は次のようでした。
当時の江戸は日本の政治の中心として将軍や大名旗本という権力者層とその大勢の家臣が暮らす一大消費都市でした。一方大阪は諸藩の年貢米が集まるなど商業の中心地でした。江戸の商人は上方から商品を仕入れて江戸で売った代金を上方の商人に支払います。上方の商人は受け取った代金の一部を徳川幕府の大阪城御金蔵や諸藩の蔵屋敷に納めます。御金蔵や蔵屋敷は幕府や諸藩の江戸屋敷に御用金を送ります。
さて、江戸の商人と大阪の商人との間の取引に関する問題です。
大阪から江戸に商品が届くのにはかなりの時間がかかりますし、逆に、江戸から大阪に代金を送るにも一定の時間がかかります。待たされた江戸の商人は大阪の商人から契約通りの質と量の商品が届かなければ損をしてしまいます。他方で、大阪の商人は江戸の商人が約束通りに代金を払ってくれなければこちらも損をしてしまいます。
離れた江戸と大阪との間で商人がお互いに損をするリスクを最小限にして活発な取引ができるようにしたいと思います。どうしたらいいでしょうか。
人に視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚という五感のあることは誰でも知っています。
では少し見方を変えて、私たちが感じることのできるモノに何があるか考えてみましょう。五感に直接対応する光、音、匂い、味、手触りの他に何があるでしょうか。
これ以外にも、例えばバランス、温度など全部で15のモノを感じることができると言われます。
できるだけ多く数えあげてください。