MATRIZ日本語ページ管理人による翻訳です。
原文は次のPDF文書です:英語版/ロシア語版。
(日本語版PDF:このページをそのままPDFにしたもの)
なお、{ }内は翻訳者による補足です。
TRIZfest-2013は2013年8月1日から3日まで、キエフ(ウクライナ)のルース・ホテルを会場として開催されました。開会前日の7月31日には恒例として、TRIZ開発者サミット(TDS)が開催されました。
大会組織委員会およびルース・ホテル職員の皆さんは、大会開催のために素晴らしい仕事をしてくださいました。エレーナとイーゴルをはじめグレディナロフ家の皆さんも、TRIZfest-2013の成功のために大変な努力をしてくださいました。会場はとても快適で、適度に休憩時間が設けられており、会議室の配置は便利で設備も良く整っていました。午後の各種催し、カクテル・パーティーや宴会もとても素晴らしいものでした。語学に堪能なホスト役の皆さんは大会に大変な貢献をしてくれました。参加者は英語とロシア語でサポートを受けることができました。
何よりも、ヨーロッパで最も古い街のひとつで、ドニエプル河のほとりに位置する街キエフ市にはたくさんの名所があり、素晴らしい写真を何枚も撮ることができました。最後に、これも大切なことですが、ホストの皆さんは大会期間中にほとんど完璧といっていい天気を用意してくれました!
今年度の大会には15の国から80名に近い参加者が集まりました。このことからも、世界でのTRIZ人口が確実に増えていることがわかります。
査読に基づく提出論文の選考を今年も引き続き行いました。理事会メンバーの一人であるレオニード・チェチューリンが責任者を務めました。レオニードは査読を務めるのにまさに適任というべきメンバーを、大学の研究者や産業界から集めることができました。論文の選考が厳密に行われたことは、40以上の提出論文の中で予稿集への掲載が認められたのは30件だけだったことからも明らかです。論文は科学部門と実践部門の二つに分けられました。現在わたしたちは、これまでの3年間の論文審査の経験から、選考過程に何らかの変更を加える必要性があると認識しています。レオニードが中心となって、現行の方法を再検討し、より実情に即した新しい選考方法を考案してくれることでしょう。
アナトーリー・ギン - 「児童生徒の創造性の育成法」
このセミナーはウクライナのいくつかの都市から教師の皆さんが参加して行われました。アナトーリーはいつものように熱心に自らの考え方を説明し実例を紹介しました。彼のセミナーは参加者からの大変な好評を博しました。
ワレーリ・スーチコフ - 「TRIZに基づくビジネスモデルの体系的革新」
ワレーリはビジネス分野でのTRIZの活用において指導的役割を果たしており、いつものように、彼のセミナーでは非常に洞察力のある意見を聞かせてくれました。
大会は2013年8月1日午前9時に始まりました。MATRIZ会長セルゲイ・イコヴェンコ博士、MATRIZ総括理事マーク・バルカン博士による開会の挨拶がありました。
二人の挨拶に続いて、GEグローバルリサーチ(ドイツ)のオリバー・マイヤー博士、サムスン電子のイ・ジュンユン氏による基調講演が行われました。お二人はそれぞれ自社でTRIZがどのように活用されているかを紹介してくれました。
それに続いて、二つの会場に分かれて論文の紹介が行われました。会場の一つでは英語/ロシア語の同時通訳つきで行われました。会議後には参加者はカクテル・パーティーを楽しみました。パーティーでは乾杯が繰り返され、たくさんのジョークとおいしいオードブルで盛り上がりました。当日はワレーリ・スーチコフの誕生日でもありました。ワレーリは友人たちや生徒たちから、楽しいユーモアのこめられた祝福の挨拶を受けていました。
MATRIZ審査委員会 (Dissertation Council) が3名の活動実績に基づくTRIZマスター候補の審査を行いました。ヴィクトル・ミナケル氏とイ・ジュンユン氏はTRIZの実践への活用が、ワレーリ・スーチコフ氏はTRIZの発展への科学的貢献が評価されました。審査委員会は三名全員をTRIZマスターとして認定しました。新しいTRIZマスターの誕生を心より祝福します。同時に三つのラウンド・テーブルも行われました。
午後には第八回MATRIZ総会が開かれました。その次第は次の通りです:
No. | 次第 | |
---|---|---|
1 | 投票集計委員の選出 | 5分 |
2 | 会議事務局の承認 | 5分 |
3 | MATRIZ幹部会メンバー候補者リストの作成 | 10分 |
4 | 副会長{ならびに幹部会メンバー}による2011-2013期報告 | 40分 |
5 | 会長による2011-2013期報告 | 15分 |
6 | MATRIZ総括理事による報告 | 10分 |
7 | 監査委員会報告 | 15分 |
8 | 会長ならびに監査委員会報告の承認 | 10分 |
9 | 次期監査委員会の選出 | 10分 |
10 | 次期幹部会メンバーの選出 | 10分 |
11 | 新幹部会会合 | 20分 |
12 | 次期MATRIZ会長の選出{新幹部会による} | 10分 |
13 | MATRIZ定款の修正提案および修正案に関する審議ならびに投票 | 45分 |
14 | MATRIZの2013-2015期の活動の基本的方向の審議 {英語版・ロシア語版では2011-2013期と誤って表記されています} |
30分 |
出席ならびに委任により会議に参加した投票権のある会員組織数は24でした。
MATRIZ会長セルゲイ・イコヴェンコ博士が開会を宣言し、マーク・バルカン博士をMATRIZ第八回総会の議長に推薦する提案を行いました。この提案は全会一致で承認されました。
MATRIZ第8回総会でははじめにオリヴァー・マイヤー博士がレベル4のTRIZスペシャリストに認定されたことが紹介されました。引き続き、ジーメンスTRIZアソシエーション(SiTrA、ドイツ)、TRIZイノベーション・インスティテュート(TII、韓国)、GE TRIZアソシエーション・ミュンヘン(GETRA-M、ドイツ)、サムソン・ディスプレイTRIZアソシエーション(韓国)の各団体にMATRIZ会員証が手渡されました。
次に、マーク・バルカン博士がNPOに関するロシア連邦の新しい法律について説明し、MATRIZ幹部会がMATRIZの登録先をロシア以外に移す可能性を検討することを決定したと報告しました。総会の参加者はMATRIZの登録先とする国を選定し、同国に登録する権限を幹部会に委任することに全会一致で同意しました。
次に掲げるMATRIZ幹部会の12名の候補者リストが総会に提出され、全会一致で承認されました。MATRIZ総会によって任命される幹部会メンバーの人数は慣例として9名であることから、参加者は12名の候補者の中から9名を選んで投票するよう求められました。
なお、アナトーリー・ギン氏と黒澤愼輔氏からは候補者リストから自分の名前を除くよう申し出がありました。
氏名 | 国 | 得票 |
---|---|---|
マーク・バルカン | USA | |
レオニード・チェチューリン | ロシア | |
ユーリ・フェドーソフ | ロシア | |
セルゲイ・イコヴェンコ | USA | |
アレクサンダー・クイニン | ロシア | |
サイモン・リトヴィン | USA | |
アレックス・ピニャーエフ | USA | |
ソン・ヨンウォン | 韓国 | |
ロバート・アドゥンカ | ドイツ | |
オレーグ・フェイゲンソン | ロシア | |
トゥオモ・カーシ | フィンランド | |
イ・ジュンヨン | 韓国 |
MATRIZ副会長ならびに幹部会メンバーによる報告に続いて、MATRIZ会長、総括理事および監査委員長の報告がありました。すべての報告は総会参加者の全会一致で承認されました。
これに続き、新しい監査委員長にエレーナ・グレジナーロヴァ博士が総会参加者の全会一致で選任されました。さらに二人の監査委員を彼女が任命し、幹部会の承認を受けることになりました。
次に、総会参加者により次期MATRIZ幹部会メンバーの選出のための投票が行われました。結果は以下の通りです:
氏名 | 国 | 得票 |
---|---|---|
1. マーク・バルカン | USA | 24 |
2. レオニード・チェチューリン | ロシア | 23 |
3. ユーリ・フェドーソフ | ロシア | 20 |
4. セルゲイ・イコヴェンコ | USA | 24 |
5. サイモン・リトヴィン | USA | 23 |
6. ロバート・アドゥンカ | ドイツ | 24 |
7. オレーグ・フェイゲンソン | ロシア | 21 |
8. トゥオモ・カーシ | フィンランド | 16 |
9. イ・ジュンヨン | 韓国 | 24 |
10. ソン・ヨンウォン | 韓国 | 9 |
11. アレクサンダー・クイニン | ロシア | 6 |
12. アレックス・ピニャーエフ | USA | 3 |
得票上位9名がMATRIZ幹部会メンバーに選出されました。短い会合の後、新幹部会メンバーはセルゲイ・イコヴェンコ博士を会長に推薦し、総会において全会一致で承認されました。
ついで、マーク・バルカン博士より、以下のような定款の変更が提案されました:
変更の提案は総会によって全会一致で承認されました。
会議の終了後、宴会が設けられ、参加者の大半が出席しました。席上、新しいTRIZマスターたちがあたたかい祝福を受けました。
三日目には次の2名の論文に基づくTRIZマスター候補者への審査が行われました。
研究の詳細については、MATRIZウェブサイト(日本語/英語/ロシア語){もしくはTRIZサミット・ウェブサイト}でご覧いただけます。
MATRIZ審査委員会は9名のTRIZマスターで構成されています。
結果は以下の通りです。
氏名 | 支持 | 不支持 |
---|---|---|
ナターリア・V・ルビナ | 6 | 1 |
アレクサンドル・V・メドヴェージェフ | 6 | 2 |
これにより、ナターリア・V・ルビナ氏およびアレクサンドル・V・メドヴェージェフ氏はTRIZマスターとして認定されました。
今年度認定されたTRIZマスター全員にTRIZマスター認定書が手渡されました。おめでとうございます。
その後、MATRIZ会長セルゲイ・イコヴェンコ博士が閉会を宣言しました。
TRIZfest-2014につきましては、協会ウェブサイト(日本語/英語/ロシア語)での告知をお待ちください。
マーク・G・バルカン
MATRIZ総括理事
(日本語訳:MATRIZ日本語ページ管理人)
ヤナとインナ
TRIZfest-2013の受付の二人
アナトーリー・ギン(中央左)と彼のセミナーの出席者たち
ワレーリ・スーチコフはセミナー出席者たちを外へ連れ出しました
MATRIZ会長セルゲイ・イコヴェンコ博士がTRIZfest-2013の開会を宣言
MATRIZ総括理事マーク・バルカン博士による挨拶
GEグローバルリサーチ(ドイツ)のオリバー・マイヤー博士による基調講演
サムスン電子のイ・ジュンユン氏による基調講演
旧交を温めると同時に新しい出会いも
MATRIZ総括理事マーク・バルカン博士よりジーメンスTRIZアソシエーション代表ロバート・アドゥンカ氏にMATRIZ会員証が手渡されました
MATRIZ第8回総会にて、MATRIZ会長セルゲイ・イコヴェンコ博士が報告
投票集計委員会のメンバー、アレックス・リュバミールスキー、リュドミラ・バイツォーヴァ、フランク・ハルフェルが票を数えます
仕事ばかりではありません。ワレーリ・スーチコフの誕生日をみんなで祝福!
大会最終日、TRIZfest-2013参加者のうち、集まれる人はホテル・ルース玄関前に全員集合